Blue Sky Dream.



なつのはじまり。



――――月宮あゆは、夢を見た。

舞い散る羽根と、どこまでも続く青の景色。
終わりのない空の中、立ち尽くすひと。

「………………悲しいの?」

たったひとつの問いかけに、答えは返ってこなかった。


――――神尾観鈴は、夢を見た。

遙か遠く、ひとり佇む彼女の姿。
神奈備命が其処にいる。何処にもない何処か、空の檻に。

「………………まだ、終わらないんだね」

空の少女は微かに、横顔のまま頷いた。


夏の陽炎に見た幻影を追いかけて、
二人は夢の在り処を探し始める。
長い時の果てに辿り着いた、願いを叶えるために。

なつのおわり、そして、ゆめのおわり。










1.野道 -field path-

2.夢語り -saga-

3.伝承 -forklore-

4.縁 -the way so far-

5.ふたり -two of us-

6.回想録 -reminisences-


7.此処 -home-


8.羽根 -plume-

9.夏影 -summer lights-


鳥ノ詩 -End of Dream-


10.Farewell song -see you again-



epilogue

青空 -under the blue sky-



あとがき