ということで、かのえあクロス『Blue Sky Dream』。お楽しみいただけたでしょうか。 私はクロスオーバーというものに、偏見に近いイメージを持っていることもあり、正直自分で手を出そうとは思ってませんでした。もっとも、本来このサイトのメインな一次はほとんどクロスばっかりなので何とも言えないんですが、ともかく自分で書こうとまでは考えたことがなかったんですよね。 それがどうしてこんなのを完結まで持っていったかというと、発端はRodmateさんのところの夏祭り。 久しぶりにKanonSSを書くことになり、勢い余って三本も短編を投稿してから、ふと、いけるような気がしたんです。 以前から脳内にぼんやりとした構想だけはあったこの物語、一度書きかけもしたんですがどうにもしっくり来なくて断念し、数ヶ月。最高のコンディションっぽい今なら書けるかな、と思い、構想をもう少しだけ固めて、がーっと時間掛けた結果が、これです。 クロスオーバーを書くからには、そこに意味がなければならない、と私は思います。 彼らが出会い、共に歩み、何かを為そうという確かな理由。それがなければ、お人形さんを好き勝手に動かして遊んでいるのとあまり変わりないようなものじゃないでしょうか。……だからこの『あおぞらのゆめ』の中で、あゆと観鈴、祐一と往人は出会わねばならなかった。彼らが力を合わせねば、ゆめのおわりは迎えられなかったんです。 そういうものが書きたくて書きたくて頑張った分、多少なりともクロスの意味は練り込めたかなぁ、なんて。 注釈を入れるまでもありませんが、一話ごとのタイトルはAIRのBGM及び歌曲から抜粋です。とはいえ読みながら聴くテーマ曲かと言われるとそうでもないので、まああんな感じの雰囲気なのかなくらいに捉えてください。 あと、ラストで見せたあゆと祐一の『奇跡』。Kanon本編からの超解釈ですけど、実はこれ、そんなに特殊な力じゃなかったりします。本来『願い』を使い切ったあゆに、誰かの望みを叶える万能の力はありません。故にそれは、心の力。想いの力。頑張ってほしい、幸せになってほしい、そういう気持ちを何倍にも増幅して伝えるだけの、きっと誰もが少なからず持っている、簡単なものです。面倒な理論で語るならば、無限にある可能性の中から望むものを抽出する――なんてこじつけもできるんですけど、この場合は『奇跡』というひとことで充分なのかもしれませんね。 人の想いは力。このテーマは、一次二次問わず私が書くものの根本にあるもののひとつです。 とまあ、そんな感じであとがきって言っても語ることは少なかったり。 リンクスに登録したし、まあこれくらい追加しても罰は当たらないだろう、と。 んでは、ここまで読んでくださった全ての人に、感謝を。 ささやかな想いの力、少しでも伝わって届いたのなら幸いです。 ……ついでに感想もいただけると嬉しいですw 何かあったらどーぞ。 |