理「今度こそ本当に駄目かと思った……」 ク「リキは大変な目に遭ってばっかりですねー……」 理「まあ、僕の出てる話ばっかりだから、仕方ないのかもしれないけどさ」 ク「あと三つの辛抱なのです」 理「そう言い聞かせるしかないかなあ。ん、挫けてないで、次行こう」 ク「これはいいおはなしなのですっ」 理「クド、思いっきり騙されてるからね? 前半の僕は明らかに逮捕されてもおかしくないからね?」 鈴「おまえ自分で言っててかなしくないか」 ク「ああっ、リキが椅子から崩れ落ちました! まだ傷は浅いのですっ!」 鈴「というかこれ、よく考えたらあたし浮気されかかってたんじゃないのか。なんかかなたの乳揉んでやるとか言ってるぞあいつ」 ク「他に相談できる方がいなかったのではないでしょーか」 鈴「同僚とかいるだろ。よりにもよってあの二人とか最悪の選択だぞ。だからあんなアホなことやったんだ」 理「酷い言いようだね……」 鈴「家に帰ってきたらわけわからん書き置きがあって、庭に来いっていうから行ってみればなぜか滑り台ができてて、いきなりそこから全裸の馬鹿が滑って飛び上がってユー結婚しちゃいなよとか言い出した時のあたしの気持ちを考えてみろ」 理「……最悪だね」 鈴「あれで別れなかったあたしの懐の深さを褒めてもらいたいくらいだ」 ク「確かに、鈴さん太っ腹なのです」 理「それはだいぶ違う気がするなあ……」 鈴「ま、でもちょうどいい機会ではあったな」 ク「ぷろぽーずがです?」 鈴「籍なんてもうとっくに入れてるもんだと思ってたからな。言われるまですっかり忘れてた」 理「鈴らしいというか……けど、それだけ一緒にいるのが自然だったってことなんだろうね」 ク「なるほど、素敵な関係なのです……。ちょっと憧れちゃいますね」 鈴「あの馬鹿には憧れなくていいぞ」 理「(何だろう、鈴が言ってるのは僕じゃないってわかってるんだけど、微妙に傷付く……)」 鈴「ところで、コメントは出さなくていいのか?」 ク「あ、そうですね。三つありましたので出しますね」 廃止された、「トレンディ変態ドラマ」部門を象徴する一作。 おっしゃれーなバーでの女友達(恋人でない)との会話。先の見えないすべrもといジェットコースターな展開。そして、ダメな主人公とヒロインとの「まあ本人たちは幸せそうだしいいのかな」と思わせるハッピーエンド。 そんな20世紀末のエッセンスを濃縮したような、ノスタルジーあふれる作品でした。 この佳奈多さんはお土産に欲しいです。(ぶりかまさん) 馬鹿です。変態でありながら馬鹿です。ぴえろさんらしい素晴らしい変態馬鹿SSです。最後にちょっとしんみりできるのもプラスポイント。(幹事男さん) 顔文字や「w」を多用するのは小説としてはあまり歓迎できることではないですが、前半部分から一転、後半へのあまりに唐突なシリアス要素に「ありのまま起こったことを(ry」のポルナレフ状態で最後まで読み切らされてしまったという点、要するにこれは読者が作者に完全敗北してるということなのですが、そういった作品に潜むぴえろさんの「パワー」に敬意を表し投票させていただきました。(ねるおさん) 鈴「理樹、お前馬鹿だって褒められてるみたいだぞ」 理「それは褒められてるって言わないよ!」 ク「(リキが血の涙を流す勢いなのです……)」 理「もう……ともかく、前半と後半の物凄いギャップが高評価の理由みたいだね。なのに何だかんだで上手くまとまってることも投票に繋がったんじゃないかな」 鈴「みんなあんなのが好きなのか。馬鹿ばっかだな」 理「否定はできないね……」 |