「お馴染み……になるのかな。直枝理樹です。今回は僕と、」
「わふ、能美クドリャフカの二名でお送りするのですっ」
「一応訊くけど、クド、何で呼ばれたかはわかってる?」
「えっと、私とリキでこの紙に書いてある通りのことを話すんですよね?」
「そんな感じ。僕達が選ばれたのは、一年の間で一番多く書いてたからみたい」
「確かに作者さん、色々頑張ってました」
「僕としては色々納得いかないところもあるんだけどね……」



「ということで、まずはいつものように昨年を振り返り、だそうですっ」
「七月以降はしばらく『ひとかけらのぬくもり』と『ミュールIFルート』しか更新してないんだ」
「私達が出てる『リトルバスターズ!』の発売は七月の終わりですけど、作者さんが買ったのは……八月下旬?」
「九月からちょこちょこ掌編や短編を書き始めてるね」
「どうしてすぐ購入しなかったんでしょーか……」
「元々あまりプレイする気はなかった、って言ってたよ。なのに手のひらを翻した理由は、ニコニコの某動画とか」
「わふー、井ノ原さんの頑張りでたくさんの方が手に取ったのですね」
「筋肉のおかげってのはちょっと釈然としないけど……ともかく、作者が大々的に表に出てきたのもこの頃」
「作者さんは恥ずかしがり屋さんなのです。人目をとても気にしてました。……その気持ちは少し、わかります」
「でも、自分が思うほど周囲は変な風に見てないことも多いから。クド、自信を持っていこう」
「そう、ですね。はいっ。……わふ、話が逸れてしまいました」
「戻ろっか。それで、八月にはもうひとつ、大きなイベントがあったみたいだ」
「オリジナルこんぺ4、略してオリこん4です。すごい方の作品がいっぱいいっぱいなのです」
「作者も掌編部門に参加したけれど、まあ、結果は推して知るべしというか……」
「私も読んでみましたけど、その、万人受けはしない内容だと思いました」
「実際酷評も来たしね。作者は小心者だから、立ち直るまでだいぶ掛かったんだって」
「それを容量制限なしにして加筆修正したのが『賢人の恋』なのですね」
「悲恋の話、なのかな。主人公の賢人くんを普通とすれば、美衣子さんは違う世界の住人って表現を作者がしてるけど」
「そこが上手く伝わらなかったのは、ご自分の技量不足だと嘆いてました……」
「ただ、そのくらいで挫けてたらここはとっくの昔になくなってる。平然とリトバスSSをまた書き始めることしばらく」
「日向の虎さん企画主催の、リトバスSS祭りに勢いで参加したのですっ。お友達もたくさん増えましたっ」
「今もチャットに入り浸ってるしね。これから先も仲良くやっていけたらいいなって思ってるらしいよ」
「神主あんぱんさんの唯湖祭りを終え、かきさん主催の草SS大会にも、毎回じゃないですけど顔出ししてますよね」
「最初に言った通り、僕としては色々納得いかないんだけど……」
「わふっ、リ、リキ、あんまり気にしちゃだめなのですっ。どんとまいんどですよっ」
「ありがとう。でも作者、全然自重するつもりないんだよね……」
「大変です、リキのテンションが目に見えて下がっていきますっ!」
「まあ、ちゃんと真面目なのも書きたいって言ってたから、そこは救いなんだけどさ」
「わふー……そういえば、別の連載も始めてましたね」
「原作はライトノベル『ROOM NO.1301』。知ってる人は少ないんじゃないかな」
「何だか掴みどころのない不思議なおはなしで、ちょっぴり……え、えっちなのです……」
「草SS以降、かなり開き直ってるよね……。『ぼくの考えたエクスタシー』なんてプチ企画も始めてたし」
「私とリキが……すごく恥ずかしいですけどでもリキとならいいと言いますか、むしろリキの方から……わふー」
「ちょっとクド、顔真っ赤だよ? 大丈夫?」
「へ、平気なのれす……。あっ、リキ、そうでした、大事なことを忘れてましたっ」
「だね。作者が初めて主催になって動かした企画、クドメインSSを集めた『くどりゃふか・ふぇすてぃばる』」
「総勢二十四人、作者さんのを含めて全三十三作品という、とっても大規模なお祭りになったのですっ!」
「投稿してくださった皆さんの力なくしては成立しませんでした。この場を借りてもう一度、お礼を言いたいと思います」
「本当に、本当にありがとうございましたっ。あんなにも愛されて、私は世界一幸せなのです……!」
「よかったね、クド」
「はいっ」



「それにしても、六年ってすごく長いよね」
「小学校なら入学して卒業するまでの時間なのです」
「冷めやすい作者がこうも続けられたのはどうしてなのか、未だに明確な答えは出てないらしいけど」
「継続は力なりと言いますし、きっといいことですよ」
「そうだね。できる限りこれからも続けていきたいって思ってるようだから、作者をよろしくお願いします」
「リキ、それじゃまるで世話の焼ける子供みたいです」
「実際そんなもんじゃないかな……」
「えっと、気を取り直していきましょうっ」
「否定はしないんだね」
「ちょっとリキがいじわるなのです……」
「あはは、ごめん。さて、これからは長編を消化していく方向で頑張る、って言ってたね」
「『ひとかけらのぬくもり』『ミュールIFルート』『ROOM NO.1304』、それとえくすたしーなSS……ですよね?」
「草SSの方にはなるべく顔を出したいけど、七月から色々忙しくなるので難しいかもしれないとか」
「でも、いつかはMVPを取りたいって意気込んでました」
「……難攻不落の要塞に挑むようなものだよね」
「私とリキのSSで颯爽とうぃなーになってほしいのですっ」
「連載物はどれもいつ終わらせられるかはわからないけど、絶対完結はさせるそうだから、気長に待っててください」

「ではリキ、戻りましょう」
「うん。……どうしたの、いきなり手繋いだりして」
「そうしたかったから、なのです。リキは嫌ですか?」
「まさか。じゃあ今日は、ゆっくり帰ろう」
「はいっ! 皆さん、しーゆーなのですっ!」





今年ほど人の輪に触れることはありませんでした。私に関わってくださった全ての方々に、無上の感謝を。





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