「ねぇ、祐一くん。ボクは何処にいるべきなのかな?」





商店街を歩いている時、不意にあゆがそんなことを呟いた。
とりあえず、そのまま喋ると汚いのでまだ口に含んでいるたい焼きを飲み込む。

しっかりと嚥下したのを確かめてから、答えを言う。

「そりゃあ、お前がいたいところだろう」
「いたいところ?」

鸚鵡返しに返ってくる言葉。
本気で訊いてはいないんだと思う。目を見ればわかった。


自分で口走っておいて、今更ながらその意味を考えた。





…………俺がいたい場所は何処だろう。










おはよう。










買ってきたたい焼きはあとみっつ残っている。
ひとつだけを袋から取り出し、口にくわえながら余りをあゆに渡した。
嬉しそうにそれを受け取り、ぱくっと頭をかじる。
実に幸せそうな表情。いつも思うのだが、こいつはたい焼きさえあれば悩みもなく生きていけるんじゃないか。

抱えた最後のたい焼きを完食してから、俺は歩き始めた。
少し慌ててあゆがうぐうぐ呟きながら横に並ぶ。

「そういえば、次は何処に行くか考えてなかったな…………」

隣のあゆに聞こえるような声で言ってみる。
行き先はお前に委ねる、という意味を込めて。


「じゃあ、家に戻ろうっ」


振り返りまた行きと同じように俺の手を掴んで、彼女は走り出した。










帰り際、先ほどまで自分自身に問い続けていた疑問に対する答えを見つけた気がした。


俺は何処にいたいのか。


たぶん、あゆや名雪や秋子さん…………"家族"がいる、あたたかい場所なんだ。

朝に目覚めて、おはようを聞いて。
出掛ける時はいってらっしゃいを背中に受けて。
帰ってきたらただいまの言葉が貰える。
夜、寝る時におやすみなさいを耳にして一日を終え、そしてまた朝におはようを今日の糧とする。

俺がそうであるのと同じように、あゆもそうなんだと思う。
秋子さん、名雪、そして俺のおはようを聞いて一日を始めるんだ。





まずは、玄関の扉を開けてこの言葉を叫ぼう。
あゆと一緒に、俺達のいたい場所に向けて。



「「ただいまっ」」





「「おかえりなさい」」

ふたつの声が、「ただいま」のひとことに呼応するよう届いてきた。











あい、相変わらずダメ文章ですみません(涙
短いですがご勘弁を。意味不明ですがさらにご勘弁を(滝汗


…………あぅー、Kanonは私の肌に合わないのかなぁ。