玄関を抜けたらば真っ直ぐ進み、すぐ突き当たりを右に曲がる。
目の前はリビング。いつもなら、誰もいないはずのリビング。

「やっほー」

頭の上に付いたうさみみ。
白いワンピースを着た少女が、テーブルの前に座っていた。





「………………"まい"?」
「そうだよ、祐一くん」

彼女は、子供らしく微笑んだ。




















"まい"のいる生活。 -2-




















俺の後に続いてリビングに入ってきた舞と佐祐理さんも同じように、目の前にいる少女を見て絶句している。
そんなこちらはお構いなしに、緑茶を啜るまい。

「……んー、お茶がおいしいねー」

どうやらすっかりくつろぎモードだ。
縁側に座るご年配の女性のように、ぷはーっと一息。

舞はまだ動かずにいる。
状況が状況からか、反応ができないらしい。
いつもはあまり動じないその表情にも、どこか驚愕の様子が見え隠れしている。
一方、佐祐理さんはと言うと、

「はぇー……祐一さん、どちらで拾ってきたんですか?」
「拾ってきてません」

お願いですからそんな冗談にもならないことは言わないでください。










とりあえずわかるだけのことを佐祐理さんに説明。
卒業式の少し前、佐祐理さんにも魔物の話はしているのでさほど時間は掛からなかった。
で、次はこいつに訊かなくてはいけない。

「なぁ……まい、どうして此処にいてあまつさえ実体化してるんだ?」

そう、何故だかは知らないが、彼女は身体を持っているのだ。
"魔物"そのものに酷似しているとも言えるが、姿はあの"まい"だし、何より佐祐理さんにも見えている。
もちろん、こんなことは今までなかった。だいたい"まい"自体、あの日から一度も見ていない。

「うーん、それがあたしにもわからないんだよね」

本人の答えは結論を導き出せるものではなかった。
気づいたら此処にいた、というのも変な話ではあるのだが。

「……それでだ。とりあえずまいが此処にいる明確な理由は考えないとして…………こいつ、どうする?」

佐祐理さん達に訊いてみる。

「佐祐理は大歓迎ですよー。賑やかな方が好きですから」
「舞は?」
「…………………………別に」
「よし、決まりだ。……まい、よろしくな」

あっという間に決議された。

「うん、よろしくね」

こちらの言葉に、笑顔で返すまい。





こうして、とりあえず"まい"の加わった、俺達四人の生活が始まった。











短いですねすみません(汗

二話目。もういきなり意味不明ですがどうかご了承を(オイ
面白味も何もない話ですね。まいが出てきてじゃ一緒に住みましょう、と。
流れがどう見ても強引ですが、それは私の文章力と構成力の無さの所為です。ごめんなさい。
それと、私はどうやら一対一の方がいいらしいです。複数を書くのはダメみたいで。……大丈夫かおい(汗

どうか、お気に召したならば飽きずにご覧になってみてくださいー。
ではでは。