のっけからぶっちゃけますと、正直ほとんど内輪(日向の虎さんのところのリトバスSS祭りと、神主あんぱんさんのところの唯湖祭りで知り合った方々)しか集まらない企画になると思ってたんです。お祭り気分が途切れるのも勿体無くて、経験ないのにじゃあやっちゃおうと軽い気持ちで宣言したわけですが、まあこれが気付いたらSS投稿者実に二十四人、さらにごすさんのバナーとイラスト投稿もあって、たかだかいちサイトの企画としては恐ろしく大規模なものになってしまいました。
 開催一ヶ月ほど前から協賛サイトを募り、主催自身もなるべく盛り上げておこうとハッスルしていつの間にか前後で六本もの掌編短編を書いてましたけど、勿論私だけでは成立しなかった馬鹿騒ぎです。多くの書き手さんと読み手さんがあってこその、たくさんの方々に支えられた企画でした。

 大概の場合、何事も対価、見返りがなければ人は動かない、と私は考えています。
 例えば協賛サイトへのリンク、これは私が宣伝しまくったことで集まる人達が、少しなりともそちらに流れていくことを見越してのものです。宣伝していただく代わりに、こちらも協力者さんのサイトを宣伝する。のみならず、参加者方にはまた別に、これはまあ一種の礼としてリンクを貼りました。ガイドラインみたいな感じです。
『くどりゃふか・ふぇすてぃばる』という企画も、あくまで作品、SSを公開する一形態に過ぎません。ですが宣伝した分、個人サイトよりは多くの読み手さんが集まるでしょう。つまるところ、それもまたお互いに支払い、得ている物があるわけですよね。私はより多数の読者が集まる環境を提供し、投稿者は自作を書き、盛り上げの一助に費やす分、おそらくは自サイトよりも感想や評価を聞ける。読者はアクセスや感想でお祭りを囃し立てる代わり、リトバスSSを一定量安定して読める。……こう言うと些か利己的に思えるかもしれませんが、要するに幸せスパイラルなのですよ。
 書き手の綴る文章が読み手に感慨を与え、その感想がまた書き手のやる気を引き出すように。
 私達は、皆でひとつの輪っか、サイクルを作っているんです。
 ただ、そのサイクルはリトバスSSというジャンルだけでも大小合わせてかなりの数があり、だいたいの場合、相互不干渉の空気が出来上がってます。勿論それは、悪いことではありません。コミュニティの多様さはあって然るべきでしょう。

 ……でも、何だか寂しくない?

 そう思わずにはいられない私がいたりします。だって、世の中にはまだまだいっぱい、私の知らない面白いものや面白い人が存在してるんですよ? コミュニティが違うからといってお互いそっぽ向いてるだけなんてあまりに勿体無い。もっとみんなではしゃいで騒いで楽しんだっていいじゃない。元来、お祭りってそういうものですよね。ご近所さんから遠くの人まで、色々な誰かが一緒になってわいわいやるんです。普段ある距離とか境とかは関係なしに、みんなでひとつのことをする。望んでしているんだから、楽しくないはずがありません。
 だからこそ、私はこのお祭りが内輪だけで閉じなかったことを、終わらなかったことを、とても嬉しく思います。今まで関わりのなかった人達との繋がりができて、話したりして、そういう触れ合いが持てるのは、きっとすごく尊いことなんですよ。

 あくまで私はきっかけを作っただけです。なるべく心地良くなれる場所を用意しただけ。
『くどりゃふか・ふぇすてぃばる』は最初から最後まで、みんなのお祭りでした。



 SSを投稿してくださった二十四人の書き手さん。
 Web拍手やめるふぉ、掲示板に感想を書いてくださった多くの読み手さん。
 色々なところからアクセスし、くどふぇす内に展示された数々のおはなしに目を通してくださった名も知らぬ皆さん。
 お祭りを築き上げた全ての人に、感謝を。名残惜しくも素晴らしく楽しい時間を、ありがとうございました。


 主催、神海心一より。
 これからも良き物語が生み出されることを、願います。





 おまけ




 開催日の2/2〜ラスト更新の3/9までの、くどふぇすindexのアクセス数です。
 ヒット数はダブりありの総合訪問数、ユニーク数はダブりなしの純粋な来訪者数。
 随分波がありますが、実は最初期を除けばそこまでくちゃくちゃな差はないのかもしれません。
 まあ、それでも失速してるんですけどね。もしまた企画を立ち上げる時は、もうちょい人を呼び込めるようにしたいところ。



ばっくとぅいんでっくす、なのですっ



何かあったらどーぞ。