未タイトル 〜ここから始まる道〜

 

 


理樹side


 それは寒波の襲ってきたあるゴッサムな日。

 僕は部屋で布団に包まり寒さを凌いでいた。

 何で、寮とかって壁とか薄いんだろう?

 おかげでもの凄く寒い。壁が薄いせいで全然暖かくならないし。

 おまけに火事になる可能性があるからとか言う理由でストーブは持ち込み禁止だし。

 部屋の壁にかけてある室温計は1℃とか示している。

 そりゃ寒いわけだ。

 ぶるっと一度身体を震わせて布団をぎゅっと抱きしめる。

 寝たら死ぬ…

 そんな言葉がふと頭に浮かぶ。

 ココロの声をきかせ〜♪ホントは何を考えているかを〜♪

 ちょっと切なげなバラード系のヒップホップの着メロが流れる。

 少し前に流行った恋愛ソングだ。

 バイブレーションと共に流れたメロディが僕の元に一通のメールが届いたことを知らせる。

 ディスプレイには『未読メールアリ 差出し人 棗鈴』という文字が浮かんでいる。

 メールの中身は


「あいたい、部屋でまってる」


 とそれだけの文字が並んでいた。

 それは初めてメールを使い始めた頃と変わらない用件だけを告げる素っ気無いメール。

 この頃は皆に教えられて絵文字とかデコメとか使い始めていただけに気になるメールだった。

 とりあえず…行って見るか。

 色々と不可解な点もあるが行って見れば分かるだろう。

 僕は被っていた布団を這い出る。

 最近買ったお気に入りのシャツに白いパーカーとダメパンを履いて小毬さん特製マフラーを首に巻いて出かける仕度をする。

 ついでに手袋も…と一旦外に出るともあって結構重装備だ。

 外に出るとやっぱり部屋の中より寒い。

 吐く息は白く色づき空に上っていく。


「やっぱり寒いよね」


 誰に言うでもなくぼそっと呟きながら女子寮を目指す。

 何か絶対防衛線みたいなのがあるらしいが僕は入れるらしい。

 何故かはあまり考えたくなかった。

 はははと笑っている来ヶ谷さんの顔が浮かんでくるし。

 カツン…カツンと廊下に足音が響く。

 というか、男子寮と違って暖房が効いてて暖かいんだけど…女子寮の方だけ贔屓だ…

 そんなに遅い時間でも無いから他の寮生に見つかる可能性もあったけど鈴の部屋が1階なせいもあるのか見つからずに部屋に辿り着けた。

 そして、僕はドアをコンコンとノックした。

 


鈴side


 ピッ…メール送信のボタンを押して携帯を閉じる。

 はぁ…と盛大にため息を吐く。

 何時からあたしはこんなに弱くなったのだろう?

 むぅ?と首を傾げる。

 ただ、不安になったのだ。

 理樹があたしのことを本当に好きでいてくれているのかが。

 愛…してくれているのかどうか。

 あたしをこんな気持ちにさせた原因は食事の時のはるかやくるがやの言葉だった。


〜※〜


「そういえば、鈴ちゃんって理樹くんと何処までやっちゃったんデスカ?」

「ふむ、それは私も気になるな…何、もう最後までヤってしまっているんだろう?
 ほら、おねーさんに話してみなさい」

「???」

「鈴さん…直枝さんとキスはしました?」

「…(コク)」

「おおっ直枝さんにもそんな甲斐性があったんですねぇ…あんびりばぼーですっ」

「ああ…真っ赤になって照れている鈴君…かわいい…」

「それでは鈴さん、直枝さんと子作りはしてます?」

「ほぁぁぁぁぁ!?そんなことまで聞いちゃうの!?みおちゃん」

「………(フルフル)」

「ってぇ!?りんちゃんも答えてるしぃ…」

「む、鈴君と理樹君は付き合ってもう結構経ってると思うが」

「直枝さん…やはり甲斐性無しですね」

「わふー直枝さんにはがっかりですー」

「でも、おかしいんじゃない?それなりに付き合い始めてから時間が経ってるのに棗さんほど可愛い女性に手を出さないなんて」

「おわっおねぇちゃん一体何処から…」

「貴女たちが騒がしすぎるから嫌でも目に付くわ」

「ふむ。確かにこれだけ可愛い鈴君を見ていたら私でも襲ってしまいそうだ。寧ろ、襲っていいか?」

「ふ、ふかっー!」

「嫌われてしまいましたね来ヶ谷さん」

「でも、本当に好きならそういう衝動抑えきれないはず…だよねぇ?」

「誰に聞いてるのか分からんが小毬君。まぁ、大丈夫なのではないか?
 日ごろの理樹君の鈴君への態度は恋人のそれ…のはずだ」

「姉御も結局は曖昧なんですネ…」


〜※〜


 まだ、理樹が来るまで時間もあるし風呂にでも入ろう。

 あたしは部屋に備え付けてあるシャワールームに入っていった。

 ポニーテールにして結っていた髪を解き身に着けている衣類を一つずつはがして行く。

 しゅるしゅると最後の衣類も脱いでシャワーのコックを捻る。

 程よく暖かい雨が全身に降り注ぐ。

 水の硬い床を叩く音が部屋の中に満ちる。

 理樹は来てくれるだろう。

 だけど、来た時のあたしの姿を見てどう思うだろうか?

 失望するだろうか?嫌いにならないだろうか?

 でも、このままはいやだ。

 うん…覚悟を決めよう。

 理樹に嫌われるのはいやだけどこわいけど。

 あたしは軽く頷いて風呂場から出た。

 軽く身体を拭くとバスタオルを巻く。

 ネコの絵柄がプリントされているかわいいやつだ。

 髪をタオルで結い上げて邪魔にならないようにする。

 よしっこれでいい。

 コンコンッ

 ドアをノックする音がする。


「鈴?」


 理樹だ。

 あたしはぐっとこぶしを握りドアに向かった。

 

 


理樹side


 軽くノックの後、いるかどうかの確認をとる。


「鈴?」


 部屋の中から人の居る気配とごそごそという音が聞こえた。

 かちゃりという鍵の外れる音と共に鈴の声が聞こえる。


「理樹…はいっていいぞ」


 とりあえず、入ろう。

 このままだと他の人に見つかってしまう可能性もあるし。


「入るよ?」


 僕は断りながらドアを開けた。


「り、鈴ッ!?」


 声が裏返る。

 僕の直後ろでキィ…パタンとドアの閉まる音がやけに大きく聞こえた。

 部屋の中に広がっていた景色は全く予想のしていなかったもので。

 ベッドに腰掛けている鈴。それは別に驚くに値するものではない。

 だけど鈴の格好が問題だった。

 身に着けているのはバスタオル一枚だけ。

 鈴はじっとこちらを見ている。

 赤茶色の眼が揺れている。

 表情からは上手く感情が読み取れない。

 辛うじて分かるのは不安と羞恥だけ…


「理樹…」


 ギシッとベッドが唸り声を上げて鈴が立ち上がる。

 ゆっくりとした動きで僕に近づいてくる。

 鈴…声に出したいのに出来ない。動きたいのに僕は動けないでいた。

 自分の意思だけでは何も出来ないまるで金縛りにあったようだ。

 後、数歩で手が届く位置まで来て鈴が立ち止まった。
 
 俯いているからどんな顔をしているのかは分からない。

 きゅっと鈴が僕を抱き締めてくる。


「理樹…あたしを…抱いてくれ」


 か細い声だったが確かにそう聞こえた。

 僕の背中に回された手は震えていて僕も抱き締めずにはいられなかった。

 抱き締める鈴の体はとても小さく感じて…

 そういえば、キスはしたことがあってもこんな風にぎゅっと抱き締めるのは初めてだ。

 それでも何故という疑問は消えない。

 僕からすればかなり唐突な展開なのだから。


「鈴、なんでこんなことを?」

「おまえのせいじゃ、ぼけぇ……」


 涙声でキッと僕を睨み上げる。


「理樹があたしにぜんぜん手を出してくれないから不安になった」


 また目を伏せて呟くような声色に戻る。


「ほん、とは…あたしのこと…好きじゃ、ないんじゃ、ないかっ…て」


 もうほとんど泣いている状態だ。

 ぎゅっと抱き締めている体はひっくひっくと震えている。

 僕は我慢出来ずに唇をかみ締める。

 鈴をそこまで追い詰めた自分が不甲斐なくて。

 女の子にここまで言わせた僕に出来ることももう一つしかない。

 彼女の誤解を解いて安心させて上げることしか。


「鈴、僕は鈴のことが好きだよ、一人の女の子として」


 声が優しくなるように意識して伝える。


「ほんとか?」


 涙で赤くなった目が僕を射抜く。


「ほんとだよ」


 子供をあやすように頭を撫で撫でする。

 ん〜と心底安心したように目を細めてされるようにされてる鈴。

 溜まらなく愛しい。

 そして、次の言葉で僕は止めを刺された。


「…理樹になら何をされてもいい。
 だから、あたしに理樹を刻んでくれ」


 ゆっくりと壊れ物を扱うように鈴をベッドに寝かせる。

 その時にふさぁとタオルで結い上げられていた髪がベッドの上に広がる。


「鈴、多分始めたら僕止まらないと思う。それでもいい?」

「何度もいわせるな、ぼけぇ」


 頬を染めながら抗議の声を上げる。

 ぼけと言いながらも幸せそうに笑っていて僕は苦笑する。


「鈴」


 ぎゅっと抱き締めながらキスをする。

 唇の先が触れるか触れないかというくらいのフレンチキス。


「脱がすよ?」


 鈴がコクリと頷く。

 最初から鈴の体を覆っていたのはバスタオル一枚。

 脱がせるのは凄く簡単だった。


「や、やっぱり恥ずかしいな」


 赤みがかかっていた頬をもっと赤く染める。

 生まれたままの姿の鈴は凄く綺麗で可愛かった。


「可愛いよ、鈴」

「ばっ!?」


 目を開いて驚く鈴。

 にこっと微笑みを浮かべる僕。


「ばか…」


 勢いを失ったのか目を逸らしながら呟く。


「触るよ?」


 言いながらもう触っている僕がいる。


「…ん…ふっ」


 軽く声が漏れる。

 初めて触る感触だった。

 柔らかくてそれでいて程よく指を跳ね返してくる。

 手のひらに収まるくらいのサイズで指に吸い付いてくるようだ。

 両手を二つのなだらかな双丘に添えて捏ねる。


「ん、はぁ…ぁ」


 鈴の吐く息が少しずつ荒いものになっていく。

 円を描く様に捏ねたり、上下左右に寄せるように変化をつける。

 捏ねるときに桜色の突起が手のひらを押し返して自己主張をしてくる。


「理樹、あたしのはくるがやみやいに大きくないけど触って楽しいのか?」

「楽しいよ。それに僕は鈴のだから触りたいんだから」

「さっきから歯のうくようなせりふばっかりだな」


 鈴が恥ずかしさで目を背けたところで鈴の胸に顔を埋める。

 狙うは鈴の胸の中心。


「んんっ…はぁぁぁっ!!!」


 カプリと喰らいつき、唇ですぅっと吸い上げる。

 その瞬間、鈴の体がビクンっと跳ねてひくひくと痙攣する。


「鈴…イった?」

「聞くな…ぼけぇ」


 目じりに涙を溜めながら肩で息をする鈴。


「えっと、そろそろいいかな?」


 僕もそろそろきつい。

 無言でコクっと頷く鈴。

 確認の取れた僕は服を脱いで鈴の一番大切なところにあてがう。


「鈴、入れるよ?」


 了解を取りながらゆっくりと前に押し出していく。

 不意につるっと滑って鈴の敏感な突起を刺激する。


「ひ、ひぅっ!んんっ!!!!!!!!!」


 鈴が甘い声を上げる。

 気がつくと部屋は鈴の香りで一杯だった。

 柑橘系のシャンプーの香りと鈴のエッチな液の甘ったるい香り。


「理樹、今のはいやがらせか?おまえおもしろがってるだろ!?」


 がっーと凄い剣幕で怒る。

 思わぬ刺激にもうカンカンである。


「いや、ごめん。僕も初めてだからさ」


 あははと笑って誤魔化す僕。


「チャンスはもう一度だからなっ」


 全く色気の無い会話だったけど僕らみたいなビギナーには丁度いいのかもしれない。

 円滑剤になって程よく緊張が抜けたし。

 そして、僕はもう一度狙いを定めてゆっくりと押し込んでいく。


「いっっっっ!」


 鈴は痛そうに顔をしかめる。

 それを見て僕は止まってしまった。

 どうする?鈴が痛いっていうなら…僕は…


「早く…続け、ろ…理樹」


 顔を痛みで歪めながらもそう続ける鈴。

 それを見て僕は決意を固める。

 そして、進めていくと何か薄い膜のようなものに当たった。

 一瞬、鈴に目を向ける。

 鈴は迷いの無い目で僕を見つめていた。

 僕はぐっと力を入れて腰を押し出す。


「っっっっっつ!!!」


 ぷちと何かを破ったような感触の後、鈴の最奥まで一気に到達した。

 鈴はさっきの快感ゆえの涙ではなく痛さでの涙を浮かべていた。

 男の僕には分からないけど相当痛いのだろう。

 それでも鈴は笑っていた。

 今まで見たことが無いような幸せそうな笑顔で。


「おなかの中に理樹がいる」


 そう言ってまた笑う。


「鈴、痛くない?」


 僕は鈴が無理していないか心配になった。


「いたい…けど、理樹と一つになれたことの嬉しさのほうが大きいからな」


 ちょっと顔をしかめた後、照れる鈴。

 そんな鈴がやっぱり愛しくて僕はぎゅっと抱き締める。


「理樹、うごいてくれ」


 まだ痛いだろう。

 それでも、理樹が気持ちよくなってくれるなら…と。

 僕は頷いて腰をスライドさせる。


「いっ…んん…」


 苦悶の表情を浮かべる鈴。

 正直、鈴の中はきつい。

 初めてだというのもあるのだろうけど。

 それでも、僕のものをきゅうきゅうに締め付けて搾り出そうと絡み付いてくる。

 何度往復しただろう。


「っく…あ…ぁ……ん」


 鈴はからはまだ痛そうな表情が抜けない。

 僕のほうはもう限界だった。

 下半身が熱を帯びていくのが分かる。


「鈴、イクよっ」


 そして、僕は鈴の中で欲を吐き出した。


「あ、ぁぁ…あったかいな」


 鈴は満足そうな顔をしてゆっくりと瞼を閉じた。

 ずっと気を張っていたから疲れたのだろう。


「おやすみ、鈴」


 僕は数度鈴の頭をなでると襲ってきた倦怠感と鈴の温もりを感じながら僕も意識を落としていった。




 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 







 ん……温かい。

 自分の部屋では有り得ない温かさで寝る前に鈴とした行為を思い出した。

 そうか、僕は鈴と最後の一線を越えたんだなぁ。

 思い出すと相当に恥ずかしい。

 はぁ…次に鈴と顔を合わすときどうしよう。

 いるはずの僕の横に鈴はいなかった。

 あれ?そういえば鈴は?

 きょろきょろと周りを見渡す。


「ん…おきた?」


 シャワー室から鈴が顔を出した。

 なるほど、シャワーか。

 出てきた当初は全然いつも通りだった鈴の顔にぼっと火がともる。

 どうしたんだろう?

 鈴はずっと一箇所を見つめている。

 いや、見つめているというよりは目が離せないといった感じか。


「理樹…おまえ、あれだけ出したのにまだ足りないのか?………へんたいだな…」


 え?…うわっ!?!?!?

 僕の愚息は物の見事にいきり立っていた。

 そう、健康優良男児なら当然有り得る朝立ちという生理現象だ。

 もちろん鈴はそんなことなど知りはしない。


「しょーがないな、理樹は」


 軽くため息の後、


「そこに寝ろ。あ、あたしがシてやる」


 めちゃくちゃ真っ赤にして恥ずかしがってる。

 というか、そこまでなるくらいなら言わなきゃいいのに。

 寝転んだ僕のを鈴が握る。

 ああ、すごい温かい。

 お風呂上りだからだろうか、しっとりとした感覚が心地よい。


「で、どうすればいいんだ?」


 鈴…してやるっていったわりに何も知らないんだね…まぁ、大体そうだと思ったけど。

 まず、そういうことに詳しい鈴なんて想像なんて出来ないし。


「えっと、上下に擦ってくれると嬉しいかな。
 後、出来れば口も使ってくれると…」


「ん、分かった」


 そう言ってぱくっと口にくわえる。

 いや、本当にあっさりしているなぁ。

 普通こういうのって女の子は抵抗感があると思うんだけど。


「ふぅっ!?」


 ふいにゾクゾクっと背筋に電流が走る。


「ひもちひいふぁ?」


 僕のを口に入れながら喋っているので上手く言葉に出来ていない。

 言葉を発する時に出る息や唇が僕の物に当たりその度に快感が走る。

 暫くすると口にしたまま首を上下させてきた。

 じゅぽじゅぽと水気を含んだ音と荒い息だけが部屋を支配する。


「ん…んん…くちゅ…」


 片手で髪を掻き揚げ一心不乱に擦ってくれている。

 その姿を見て僕はますます興奮していく。


「また、おっきくなったぞ」


 ふと、疲れたのか一旦口から放しこっちを見る。

 その顔は真っ赤に上気していて目もとろんとしている。

 口の周りは僕の先走りと鈴の唾液でテラテラ光っていた。


「理樹、そ、その何だ…エッチなきぶんになってきた」


 もじもじしながら上目遣いでこっちを見る。

 悪いことをして叱られてる小動物のような感じ。

 うわ…それ反則だよ…鈴。

 そんな顔で言われたら嫌なんていえないって。

 まぁ、最初から嫌なんて言う気なんてないんだけどね。


「うん、しようか」


 僕の手が鈴の下半身に伸びる。

 くち…

 まだ、完全に生え揃っていないのか薄い恥毛が水気を含んでいた。

 放した手に粘っこい液体がブリッジを作る。

 それを鈴に見せながら意地悪な笑みを浮かべて攻める。


「鈴、えっちだね」

「お、おまえのせいだっ」


 ふかーっと毛を逆立たせて威嚇してくる。

 でも、素っ裸なのと顔が真っ赤なのが相まって全然何でもない普通に可愛いだけだった。


「じゃあ、鈴触るからね」


 片手を胸の中心の桜色をしたポッチにもう片方の手は薄い草に覆われたなだらかな丘に添える。


「んっ!?」


 びくっと体を一瞬だけ震わせる鈴。

 とりあえず、この前恭介や謙吾が持ってきたアダルトビデオに写っていたことを見様見真似で試してみる。


「ふ…ふぅ…はぁ…あ…ぁぁ…んんん…」


 片手は硬くシコリになっている桜色の突起を執拗に捏ねて摘んで爪を立てる。

 それはやればやるほど硬く硬くなり鈴の興奮を僕に伝えてそれが僕の興奮に変わる。

 ぴちゃ…

 鈴の意識が胸にいったのを確認して僕は鈴の丘に指を埋める。

 そして、ピアノを弾くように鈴のひだを擦り上げる。


「ひぅ!?はああぁあぁ…ぁぅ…ぅう…ん…ぁ」


 僕の腕の中でぴくぴくと体を震わせて喘ぐ鈴はまるで子猫みたいに可愛かった。

 だから、一度ぎゅっと抱き締めて耳元で囁く。


「鈴、大好きだよ」


 去り際にぺろっと耳と首筋に愛撫を加える。


「ふぁぁぁぁああああ!!!!り、りきっ」


 鈴も僕に答えてぎゅっと抱き締めてくる。

 そして、僕は鈴の中に二本目の指を入れて振るわせる。

 くちゅくちゅぴちゃ…

 水音が激しく周りに響き渡る。

 鈴の中は僕の指を暖かく包み込み締め付けてもっと奥へと誘おうとする。


「鈴、きもちいい?」

「ぁ…ん、きもちいい…」


 目はもう虚ろでとろんとしている。

 もう鈴の下半身はぐしょぐしょで僕の手は隅から隅まで鈴のえっちな液でべとべとになっていた。


「鈴、いいよね?」


 とろんとした目のままコクンと頷いたのを見て僕はゆっくりと埋没させていく。

 まだ痛いかもしれないしゆっくり鈴の表情を見ながらいこう。


「大丈夫だ、理樹。もうそこまで痛くはない」


 そう笑っていっているが僕の姫君は多分、痛くてもそういうだろうから鈴から目を逸らさない様に気をつけて埋めていく。

 そうして僕は鈴の中に全て埋め切った。

 相変わらず、温かくてまるで別の生き物のように絡みついてくる。


「っふ…はぁはぁ。理樹…ぜんぶはいったのか?」


 薄っすらと笑みを浮かべながら鈴が聞く。


「うん、鈴は痛くない?」

「いや…ぜんぜんとは言わないが前回よりもそうとう楽だぞ?」


 確かに鈴の顔には前回のような痛みに歪んだ表情はない。

 むしろ、恍惚とした表情に近い。


「それじゃあ、動いてもいいね」


 それだけを言って腰を大きくグラインドさせる。


「んぁっ!」

「んんっ!」


 出し入れする度に鈴の唇から熱い吐息と切なげな声が上がる。

 ずっちゅ…ずっちゅ…

 水に空気が混ざる音が僕と鈴の接合部から漏れる。

 そこに鈴の嬌声と僕の息遣いがアクセントとして添えられる。


「ふぁぁ…ああっ……ぁ……んんぁ…ぅん…ひゃうっ!?」


 僕は快感を得ようと腰を振る。

 それでも、鈴が痛くないようにとディープキスやうなじ、耳たぶ、首筋に舌を這わせる。

 そして、ふと思いついた。

 鈴に僕の印をつけたい。鈴の白い肌に…


「鈴、キスマーク…つけていい?」


 鈴はもう快感で一杯一杯なのか目線で僕に了承の意を伝える。

 そして僕は首筋に唇を当てて吸い上げる。

 鈴の首筋には赤い僕の唇の形のアザが浮かぶ。

 何か、凄く嬉しかった。

 これが独占欲なんだろうなぁ。

 自分ではそこまで独占欲が強くはないと思っていたけど中々に強かったらしい。

 そんなことを考えながらも腰は休まずに振り続ける。


「んぁっ!!んんんっ!!!はぁぁぁぁぁっ」


 鈴の声にもどんどん余裕がなくなっていくのがわかる。

 限界が近いのだろう。さっきからびくびくっとずっと痙攣するように体が跳ねている。

 僕もそろそろやばくなっていた。


「くっ!」


 気を逸らすために下を向くと鈴が目を細めてあぁ…と喘いでいる。

 体の揺れと共にその小ぶりな胸も震える。

 それが皿の上で揺れるプリンのようで…

 ん?それだとその中心にあるのはさくらんぼかな?

 よしっ、食べちゃおうっ!

 僕はそのさくらんぼを唇で摘み上げるとこりっと甘噛みした。


「!?っふぁっぁあああああっ!!」

「ぁ…ああ…」


 それが鈴にとっては最後の一押しになったのだろう。

 一際甲高い声を上げて弓のように背中を逸らす。

 そして、僕もそのときの強烈な鈴の締め付けでイってしまっていた。

 くたりと僕は鈴の横に倒れる。


「いっぱいしたな」


 鈴が微笑む。


「うん、そうだね」


 僕は鈴の髪をすきながら答える。

 二度目のまどろみ。

 前回は鈴が先に寝てしまったけど今回は二人とも同時に夢に落ちることが出来そうだ。

 鈴はぎゅっと僕に抱き付いていて、僕も鈴をぎゅっと抱き締め返す。

 そこには確かに温もりがあって前よりも相手のことが分かり合えたような気がした。

 凄く満たされたような感じでこんなことならもっと早くこうしていれば良かった。

 でも、まぁいいや。

 勢いに流されるのも。

 だってこんなに幸せで満たされるのだから…


 

 

 

 

 




 あとがき

 サーセンっ!!!!!orz。あ、はい。ロリコンばんわ〜日向の虎です。現在は夜中の3時くらいです。超眠いお。
 本日はお日柄も良く…じゃなくてすみません。さっきから後ろでリアル妹が…うわっ何をすrやめr!!!!!!!
 サーセンw妹は既に寝てます。後ろで。
 まぁ、イイジャマイカwエロですみません。短いのばっか書いてたのにこれだけ長くなってすみません。
 まず、お目汚しすみませんorz
 とっととエロは消えます。ごめんなさい。そして、マイ嫁=神海さんこんな駄文貰ってくれて有難うございました〜。
(追伸:メッセorチャットなどや感想などでわっふると5回以上目にしたらリクでもとろうかと考えてます。
 いや、エロですけどね?(おまっ
 それではここまでお付き合いいただきどうもありがとうございました〜ノシ











 ついにえたみすも十八禁のおはなしを頂くようになったのかぁ……。
 いや、私が「大丈夫ですか?」って訊かれてさらりとゴーサイン出したからなんですけどねw

 ということで、日向の虎さん、通称ヒナさん(その呼び方は私くらいしか使わない)からゲットしました。いやっほう!
 色々あって理樹×鈴のえろい話が個人的に大ヒットしている私なんですが、そんな折、正にジャストタイミングで受け取ったこのSS。
 愛されているのかどうかを不安に思う鈴の健気さ可愛らしさは勿論のこと、大事な時にはちゃんとできる理樹君とのベストカップルっぷりが実に素敵です。肝心のえちぃシーンも、内容は一般的(……一般的?)ながら地味に気合入っていてああもう鈴超可愛い。
 こういう、互いが互いを想い合う形のえっちなら、私は大歓迎なのですよー。ごちそうさまでしたっ。
 そして、エロは書いてると勝手に長くなる。これは自然の摂理です。うん。

 ヒナさん、本当にありがとうございましたー。頂き物とか久しぶり過ぎて嬉しさのあまりその胸に飛び込みたくなっちゃう。
 掲載微妙に遅れて、その辺は申し訳ありませんでした……orz


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